2018年06月22日

司法書士を含む後見業務の報酬は高いのか?

司法書士を候補者として成年後見の申立てをする場合、必ず問題に
なってくるのが後見人の報酬です。

裁判所上で司法書士報酬の目安が公表されておりますが、基本的に
司法書士が主にリーガルサポートなどを経由して後見人としてつく
ようなものは管理財産額がせいぜいよくあって数百万程度の高額でない
ものが多数ですので、月額2万円程度という形になるかと思います。

これを前提に2万円が安いか高いかについてはどのような仕事をするか
ですが、司法書士が後見人になった場合の主な仕事として
@定期的な訪問
A財産の管理(支払なども含む)
B介護保険・施設入所・入院等の諸手続き
C家族、施設その他とのやり取り・裁判所への報告等
D書類等の保管
が考えられます。
このうちAについて他業種の参考金額として病院の預り金手数料を
あげますと病院の預り金の手数料は預け金の上限はありますが、
金額に関わりなく、3000円〜5000円がかかります。
また、銀行から振込みなどをなす場合は、自分でATMを操作しても金額
に応じて1回につき、108円〜748円かかります。
司法書士は現金以外にも預金等も預かるので保管上の責任や支払代行などを
考えると安く見積もっても1万円程度はあってもおかしくないと思われます。
また、@については本人へ月1回訪問するとした場合、業者になにかして
もらう場合に出張料というのがとられたりしますが、たいていの場合は、
5000円〜がかかります。
そうすると司法書士の@の訪問についても安く見積もっても5000円は
かかるものと思われます。
Dについても場所の提供のみである貸金庫やトランクルームであっても手数料を
とることからすれば、安く見積もっても数千円程度はかかるかと思います。
B、Cのその他業務の手間暇についても数千円では済まないといえます。
以上のことを総合的に考慮すると個人が後見人に就任したとしてもその程度は
もらってもおかしくないと思いますので、いちおうの専門職としての司法書士
が就任している場合はむしろ金額としては安いという形になるかと思います。
逆に司法書士個人が後見業務1件を単体で受任するとすれば他の登記業務などと
比較して利益率的にみると後見業務は割に合わない業務ということになると思います。

では、なぜ一般の方が高いと感じるのかについては次回以降に記載したいと思います。

<関連リンク>
司法書士を含む後見業務の報酬は高いのか?〜PART2
成年後見申立て

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司法書士・行政書士 よどがわ事務所
TEL: 06-6326-4970
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posted by よどがわ事務所 at 06:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 成年後見
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