遺言書を作成する場合は通常は自筆証書遺言か公正証書遺言によることが
多いかと思います。
通常であればじっくりと遺言書を作成すればいいのですが、
死が迫っている場合はそうもいきません。
そんな時に作成されるのがいわゆる死亡危急時遺言です。
死亡危急時遺言は通常の遺言書と比較して要件が緩和されている
分だけ一定の要件を満たす必要があります。
具体的には
@遺言者が疾病その他の事由によって死亡の危急に迫られていること。
A証人三人以上の立会いがあること。
⇒この場合の証人は推定相続人や4親等内の親族等はなれません。
B遺言者が証人の一人に遺言の趣旨を口授すること。
⇒この場合の口授は、裁判例は少ないものの、全体としてその意思が外部から
確認できればよく、厳格な意味での口授は要求されてないようです。
C口授を受けた者がその内容を筆記すること。
D筆記した内容を遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させること。
E各証人がその筆記の正確なことを承認した後、これに署名押印すること。
F遺言の日から二十日以内に、証人の一人又は利害関係人から家庭裁判所に
請求してその確認を得ること。
が必要です。
尚、死亡危急時遺言は緊急時の遺言のため、遺言者が体調を回復してから
6か月を経過すると無効となります。
弊所でも遺言書の作成も含めて法律書類の作成のご相談を承って
おります。お気軽にご相談ください。
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(死亡の危急に迫った者の遺言)
第九百七十六条 疾病その他の事由によって死亡の危急に迫った者が
遺言をしようとするときは、証人三人以上の立会いをもって、
その一人に遺言の趣旨を口授して、これをすることができる。
この場合においては、その口授を受けた者が、これを筆記して、
遺言者及び他の証人に読み聞かせ、又は閲覧させ、各証人がその
筆記の正確なことを承認した後、これに署名し、
印を押さなければならない。
2 口がきけない者が前項の規定により遺言をする場合には、
遺言者は、証人の前で、遺言の趣旨を通訳人の通訳により申述して、
同項の口授に代えなければならない。
3 第一項後段の遺言者又は他の証人が耳が聞こえない者である
場合には、遺言の趣旨の口授又は申述を受けた者は、同項後段に
規定する筆記した内容を通訳人の通訳によりその遺言者又は他の
証人に伝えて、同項後段の読み聞かせに代えることができる。
4 前三項の規定によりした遺言は、遺言の日から二十日以内に、
証人の一人又は利害関係人から家庭裁判所に請求してその確認を
得なければ、その効力を生じない。
5 家庭裁判所は、前項の遺言が遺言者の真意に出たものである
との心証を得なければ、これを確認することができない。
(特別の方式による遺言の効力)
第九百八十三条 第九百七十六条から前条までの規定によりした遺言は、
遺言者が普通の方式によって遺言をすることができるようになった
時から六箇月間生存するときは、その効力を生じない。
(証人及び立会人の欠格事由)
第九百七十四条 次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。
一 未成年者
二 推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
三 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人
2022年12月14日
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