2026年01月08日

改正行政書士法19条の解釈について

最近、改正行政書士法19条の施行によって関連するサービスを提供する
業者さんが慌てているのをたまに見かけることがあります。

そもそも、改正行政書士法19条はどんなものなのかというと、ざっくりいば
行政書士でない人が官公署に提出する書類について報酬をもらって反復して
継続して行うような感じで作成することを禁止する規定です。

今回の改正では「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」とついてる
ことからサービス料名目など書類作成の報酬名目で書いてなくてもだめ的な
部分が明確化されております。

「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」をどこまでとらえるかによって
禁止の幅が広がるので困惑している方もいらっしゃるようです。

まず、書類作成の報酬として実質的にもらっているが、サービス料などの
別の名目をつけてもらっているケース。
この場合は、「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」にあたる
可能性が高いと思われます。

次に、書類作成の報酬としてもらっているかどうかが分からないケース。
別名目での報酬の明細はなく、本来の例えば登録支援機関や自動車整備業
などの本業の報酬しか請求してないもの。
この場合、行政書士業務の書類を無料サービスでやっているといっても
本業の報酬に含まれているから「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」
に含まれるという主張とそうでないという主張があり得ます。
前者の主張根拠は書類作成が本業の付加価値になっているなどで
包括的に報酬に含まれているといったことや集客や顧客囲い込み
のための手段としての利益(報酬)を得ているといったこと等に
よるものと思われます。
どっちが正しいのかは具体的な状況にもよると思うので一概には
いえませんし、最終的には裁判所の判断となります。
ただ、現実問題としては本業の報酬のみをもらっていた場合に19条違反を
主張する側が行政書士業務の報酬も含まれていることを裁判上証明するのは
難しいような気はします。

こういった解釈は過剰な主張になりがちですが、細かい解釈部分は実際に
争ってみないと分からないという点については注意が必要かもしれません。

また、法律上の罰則などは最終的に回避できたとしても行政その他からの
事実上の不利益を受ける恐れはありますので、実際に書類作成業務に
関わる場合は慎重な判断が必要かもしれません。

参考:行政書士法
(業務の制限)
第十九条 行政書士又は行政書士法人でない者は、他人の依頼を受けいかなる名目によるかを
問わず報酬を得て、業として第一条の三に規定する業務を行うことができない。
ただし、他の法律に別段の定めがある場合及び定型的かつ容易に行えるものとして
総務省令で定める手続について、当該手続に関し相当の経験又は能力を有する者として
総務省令で定める者が電磁的記録を作成する場合は、この限りでない。
2 総務大臣は、前項に規定する総務省令を定めるときは、あらかじめ、当該手続に
係る法令を所管する国務大臣の意見を聴くものとする。

(業務)
第一条の三 行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類
(その作成に代えて電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては
認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理
の用に供されるものをいう。以下同じ。)を作成する場合における当該電磁的記録
を含む。以下この条及び次条において同じ。)その他権利義務又は事実証明に
関する書類(実地調査に基づく図面類を含む。)を作成することを業とする。
2 行政書士は、前項の書類の作成であつても、その業務を行うことが他の法律に
おいて制限されているものについては、業務を行うことができない。

大阪府大阪市東淀川区瑞光1−3−12
明徳ビル205
司法書士・行政書士 よどがわ事務所
TEL: 06-6326-4970
URL: http://shiho-shoshi.asia/
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